かわいいのに?アライグマを駆除しなければいけない理由とは

 
見た目がかわいらしく親しみのあるアライグマですが、もともと日本にいなかった生き物で、日本固有の生態系に被害を及ぼすものとして特定外来生物に指定されている他、人間の住居や健康への被害も懸念されるため、見つけたら駆除する必要があります。今回はかわいいのに?アライグマを駆除しなければいけない理由についてお伝えします。
 

日本の生態系を破壊する

 
アライグマを駆除しなければいけない理由の一つに、日本の生態系を破壊するということが挙げられます。アライグマはもともと日本にいなかった外来生物ですが、その中でも特に生態系に及ぼす影響が大きなものとして政府が指定したものが特定外来生物です。
 
アライグマは食欲旺盛なうえに雑食性で、捕食対象が小哺乳類から魚類・鳥類・両生類・爬虫類・昆虫類、野菜・果実・穀類と幅広く、固有在来種への影響が懸念されます。
 
日本にはアライグマの天敵になるような生物がいないため、繁殖して増える一方。
日本の生態系が破壊される前に、しっかりとした対策をとる必要があるのです。
 

人の生活にも影響を及ぼす

 
アライグマは自ら巣をつくらず、他の動物が掘った巣穴をねぐらにしたり、人の住んでいる環境では民家の屋根裏や空き家に棲み付くことがあります。
 
アライグマに棲み付かれると、足音や鳴き声などの騒音、糞尿による悪臭や腐敗による家屋へのダメージ、ダニやノミの発生といった被害をもたらします。また、棲み付いた場所では繁殖をするので、被害が拡大してしまいます。
 
また、雑食性のアライグマは農作物にも深刻な被害を及ぼします。野菜、果物、穀物類といった農作物をアライグマは好んで食べますので、畑に侵入させない対策が必要になります。
 

人獣共通感染症の危険性

 

 
アライグマは人にも感染する感染症、人獣共通感染症をもっている可能性があります。
アライグマが保有している、人にも感染する感染症として、レプトスピラ症、アライグマ回虫症、狂犬病などがあげられます。他にもこれまで国内で存在しなかった新たな共通感染症をアライグマが持ち込む可能性があるため、注意が必要になるのです。
 

まとめ

 
アライグマは見た目もかわいらしく、親しみを持てる生き物ではありますが、もともと北南米大陸原産の外来生物であり日本の生態系を破壊することが懸念される他、住居や農作物といった人の生活に対しても被害を与えます。また、共通感染症を持ち込むなど健康被害を及ぼす懸念もあるので、駆除を行う必要があるのです。
 
捕獲を行うことにも許可等が必要となりますので、見かけた場合はまずは最寄りの役場、役所に連絡を入れて相談するか、プロの業者に依頼を行う必要があります。