アライグマに寄生する回虫も人間やペットの猛威になる!

 
アライグマなどの野生動物などは、さまざまな物を食したり、衛生環境の悪い中で生活するため、回虫を媒介する事が多いです。そんな動物が家屋に棲み付けば、非常に危険な状況となります。今回は、アライグマに寄生する回虫も人間やペットの猛威になる!についてお伝えします。
 

回虫について

 
回虫(かいちゅう)とは、線虫類に属する寄生虫で、人間や動物の消化管に寄生して栄養を吸収して生きています。回虫は腸内に住み、卵を糞便とともに外に出すことで、他の宿主に感染し、増殖していきます。
 
種類によって宿主や体に与える影響も異なります。回虫で最も知られているのは、ヒト回虫です。ヒト回虫は世界中で広く見られ、衛生環境の悪い地域での感染は問題となっています。以下に回虫についての説明をしていきます。
 
1. 回虫の種類
回虫にも種類があり、宿主によってその性質も異なります。
 
ヒト回虫:主に人間の腸に寄生する回虫で、最も一般的な寄生虫の一つです。
アライグマ回虫:主にアライグマに寄生しますが、人間や他の動物にも感染し、深刻な健康被害をもたらすことがあります。
犬回虫や猫回虫:犬や猫に寄生し、ペットを介して人間にも感染することがあります。
 
2. 回虫の活動
回虫の卵は宿主の糞便を通じて環境中に排出され、卵は土壌や食物、水に混入し、これを他の宿主が摂取したり、触ることで感染が広がっていきます。
 
そして、卵が体内に入ると、腸で孵化し、幼虫は腸壁を突き破って血流に入り、肺などの臓器や脳などの神経系に移動します。その後、再び腸に戻り、成虫となります。
 
3. 回虫による症状
回虫に感染すると、以下のような症状が現れることがあります。
 
腹痛や下痢:腸内で回虫が大量に増えると、腸の働きに影響を及ぼします。
咳や喘鳴:幼虫が肺を通過する際に呼吸器系の症状が現れることがあります。
栄養不良:大量の回虫が栄養を吸収するため、特に子供では成長障害や体重減少が見られることがあります。
 
最悪の状況としては、神経障害や視力低下、臓器の炎症なども発生し、命を落とすような状況に陥ることもあるため、感染の恐れがある場合には、適切な治療を受けましょう。
 

回虫予防や感染対策

 

 
まず、回虫に感染した恐れがある様な症状が現れた場合には、すぐに病院を受診し、医師に相談しましょう。投薬などが行われて、体外へ回虫が排出されれば、症状は納まるので、早期受診をしましょう。
 
また、感染予防策としては、手洗いや食品の衛生管理が重要です。
特に感染の恐れがある生野菜などの食べ物や水の摂取を避け、ペットの糞処理などの際に、衣類などに付着してないかなど、気を付けた行動をすることが予防につながります。
 
特に、小さなお子さんなどは、庭で遊んだり公園で遊んだ手を口に入れてしまったりするので、手洗いや爪切りをして、衛生面に気を付けましょう。
 
また、回虫予防策として、アライグマなどの野生動物が家屋に近づいたり棲み付かないための対策として、忌避剤を散布したり、侵入経路となり得る場所を塞ぐことが重要となります。不安な方は、プロの駆除業者へ相談し、対処しましょう。
 

まとめ

 
アライグマなどに寄生する回虫は、人やペットにも寄生する恐れがあります。もし、感染すれば、深刻な健康問題を引き起こす可能性も考えられますので、衛生管理の徹底と、感染予防策を行うことが重要です。
アライグマも回虫を持っている可能性が高い動物ですので、棲み付かれた場合には、放置せず早期駆除を目指しましょう。