アライグマによる被害がこの数年で非常に増えていることもあり、市区町村レベルでの対策も講じられています。しかし、その被害が完全に無くなったという状況には至ってはいません。今回は、アライグマ防除が進まない理由と一般の方が取り組める対策についてお伝えします。
アライグマ防除が進まない理由
アライグマは繁殖を繰り返すことで個体数を増やし、それに伴い活動範囲を広げるため、一般の方に目撃されることが増えている状況です。また、周辺地域にも新たに侵入していくため、被害情報などが広がる傾向にあります。
捕獲数も環境省のデータでは、2006年度の3800頭から16年度には3万5千頭と9倍以上に膨れ上がり、現在ではさらにその頭数は増えているとされています。そのため、捕獲件数が増える以上に、個体数が増え、減少・根絶させることが難しい状況にあるとも言われています。
また、市区町村や自治体ごとでも、対応方法が異なるため、狩猟免許を持った者でなければ、箱わななどの設置が行えないであったり、駆除するではなく追い出すことで問題解決とするケースも多いため、個体数の減少に繋げるのは非常に難しい問題でもあるのです。
一般の方が取り組める対策
アライグマによる被害を食い止めようとする場合に、一般の方が取り組める事は限られてきます。わざわざ狩猟免許を取得して、箱わななどを設置し、捕獲後に駆除するなどの作業を行うのは、精神的・労力的負担が大きいため、実現できる作業とは言えません。
ですが、忌避対策であったり、棲み付かせないための対策は、個々でも行える作業ではあります。
忌避対策は、忌避剤を家屋の周辺に散布し、野生動物が近づかない様にするといった方法ですし、ネットショップやドラッグストアにホームセンターなどでも購入が出来ますので、忌避対策として誰でも行える作業となります。
侵入経路を塞ぐのも、パンチングメタルなどを購入し、通気口などアライグマが入り込めそうな場所を塞いでしまうというものですので、DIY経験のある方などであれば、そう難しくはありませんが、高所での作業などの場合は専門家に依頼することをおすすめします。
また、それ以外には、アライグマは人間の住まいに近づく理由は、安全な巣床の確保以外に、餌となる物を求めて侵入してきますので、家庭菜園であったり、ゴミの捨て方など、餌となり得るものを柵やネットで守ったり、蓋つきゴミ箱などで管理して、家屋へ寄り付かせないことが重要です。
まとめ
アライグマの個体数が増えている現在、被害にあわれる方は少なくはありません。
そのため、市区町村ごとで対応は異なりますが、駆除作業に力を入れるケースが増えています。それでも、捕獲数よりも繁殖数が増さっている状況でもありますので、個々での忌避対策などをしっかりと行う必要性があります。まずは、ご自分で対応できる忌避対策などを行っていきましょう。
それでも、アライグマに棲み付かれてしまった場合には放置せず、プロの駆除業者へ依頼して早期駆除を目指していきましょう。