コウモリが棲み付いても知らずに駆除はダメ!100万円の罰金?

 
コウモリが近年、人家の屋根裏や軒下を住処にするといったトラブルが増えており、相談依頼が増えている状況です。コウモリを追い出そうとする方もいますが、勝手に駆除してはいけません。今回は、コウモリが棲み付いても知らずに駆除はダメ!100万円の罰金?についてお伝えします。
 

コウモリ駆除は100万円の罰金もあり得る!

 
コウモリは森林や洞窟など暗がりの場所に生息する動物です。
近年では、人の暮らす生息域へテリトリーを広げており、家屋の屋根裏や軒下、広い工場の日の当たらない場所に棲み付き、生活する光景も増えています。
 
コウモリが棲み付くと、健康的被害や家屋の寿命が縮まるため、放置するのはデメリットでしかありません。工場などでは、商品に糞尿が撒かれてしまって商品を処分しなければならない状況にもなり得るため、放置することは出来ません。
 
しかし、そこで駆除することを考えた場合、気を付けなければならないことがあります。
コウモリは鳥獣保護法によって守られている動物ですので、勝手に駆除することが許されてはいません。自治体などに申請せずに傷つけたり殺してしまうと1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されることがあります。そのため、ご自分で対処する場合は注意が必要です。
 

罰金があるけど放置してはいけない理由

 

 
コウモリが屋根裏などに棲み付いていることに気が付いているものの、罰金があることから放置して、いずれ他の住処を見つけてくれることを願うという方もいるでしょうが、放置すること自体が危険です。
 
コウモリが棲み付くことで、健康被害が大きな問題となります。
種類によっても異なりますがコウモリは、数多くの病原菌やウイルスを媒介している動物です。そして、いくつかのウイルス・病原菌は、過去に世界的に影響を及ぼし、多くの命を奪ってきています。そのほかには、ノミやダニも繁殖しやすい環境となり、皮膚炎や肺炎などの病気も引き起こすトリガーとなるので、コウモリが長期間、棲み付くことになれば、リスクを伴う状況に陥る可能性が高いのです。
 
もちろん、必ずしも棲み付いたコウモリたちが病原菌を持っているとは限りませんが、大きなリスクをはらむことを把握しておくべきなのです。
 
また、コウモリが屋根裏などに棲み付くと、糞尿などで汚れるため、家屋の老朽化にもつながります。そして、悪臭が家屋に染み付いてしまうと、資産価値を下げる事にもなるため、棲み付かれることはデメリットでしかないのです。
 

コウモリが媒介する病原菌

 
コウモリが媒介する病原菌は、人や動物に感染することもあり、感染すると健康状態を損なう恐れがあるのです。また、人から人へと感染が広がる病原菌もあるので、非常に危険な存在となります。
 
コウモリが媒介する病原菌の代表的なものに狂犬病があります。
コウモリに噛まれたり、コウモリの唾液が傷口や粘膜に触れると感染し、狂犬病を発症します。狂犬病は神経系に深刻な影響を与えるため、発症してしまうと致死率が非常に高い病ですので、速やかな処置が必要となります。
 
近年の新型コロナウイルスの一部もコウモリが感染源とされるなど、人間に感染することで重篤な呼吸器疾患を引き起こし、多くの人の命を奪っています。また、SARS、エボラウイルス、ヒストプラズマ菌といった人の健康に重大な影響を与える病原菌を数多く媒介するため、コウモリとの接触を避けることが重要なのです。
 
そのため、コウモリが棲み付いてしまった場合には、早期駆除を行っていく必要性があります。ただし、ご自身で作業を行う場合には、罰金刑を言い渡される様な作業手段を選んではいけませんし、駆除知識や技術も必要となってくるので、闇雲な作業もできません。
 

コウモリを駆除するには?

 

 ;
鳥獣保護法によって守られているコウモリを駆除するには、いくつか手段があります。
まず、忌避剤などで追い出す方法です。コウモリが苦手とする臭いや煙で住処としている場所から追い出し、二度と棲み付かれない様に、侵入経路を閉ざすといった方法ですので、ケガなどに注意して行える手段となっています。
 
次に、捕獲ですが、コウモリは夜行性のため、夜にネット等を利用して捕獲する方法になりますが、専門的な知識や道具も必要となるので、一般的に行うのは難しいと判断できます。また、捕獲したコウモリの処分も自分で行わなければならないケースが大半ですので、精神的苦痛を伴う可能性が高いです。
 
これらの作業を行うとなると、自治体に捕獲の許可を得なければなりません。また、ワナを利用して駆除する場合には、狩猟資格を取得しなければならないので、費用も時間も掛かります。
 
安全かつ効率的にコウモリを駆除するのであれば、費用は掛かりますが、プロの専門業者へ依頼するのが良いでしょう。また、一般的に利用される方が多いのが、プロに頼るという手段となります。
 

まとめ

 
コウモリが近年、都心部などでも見かけられ人家などにも棲み付き問題となっています。
しかし、そのコウモリも鳥獣保護法によって守られている動物ですので、勝手に駆除することは許されていません。知らずに駆除してしまうと、法律を違反することとなり、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される事にもなり兼ねません。
コウモリに棲み付かれ困っている方は、【コウモリの救急隊】へご相談下さいませ。