アライグマが家屋に棲み付き、屋根裏に巣作りしていることが分かった場合に、燻煙剤を使用して追い出した後に侵入経路を閉ざすという方法を取る方は少なくありません。しかし、その方法では問題となる場合もあるのです。今回は、天井裏に棲むアライグマを燻煙剤で追い出すときの注意点についてお伝えします。
アライグマの生態について
アライグマは近年、日本で増えている害獣であり、家屋にも棲み付く厄介な存在です。
家屋に棲み付けば、アライグマが保有する病原菌が家屋内に蔓延し、感染すれば健康被害を受ける可能性がありますし、ノミやダニが繁殖し皮膚病などの病気になることもあるため危険なのです。
また、アライグマなどの野生動物が家屋に棲み付くと、獣臭が家屋に染みついてしまったり、糞尿によって家屋が老朽化しやすくなるため、長い期間棲み付かれるのはデメリットでしかありません。
アライグマが家屋に棲み付く理由としては、外敵から身を隠し、繁殖活動を行うというポイントにあります。アライグマは1~3月になると繁殖期に入り、約2ヶ月で出産するため、4~6月頃に赤ちゃんが生まれてきます。秋口には2度目の繁殖期に入るため、1年で多くの赤ちゃんを産む動物なのです。
そして、半年で大人になり、メスが1歳になると繁殖活動が出来るようになるため、出産率の高い動物として知られています。
アライグマが天井裏に棲み付いた場合の駆除作業
アライグマは住処を複数持つ動物となり、公園や神社に河川などさまざまな場所に巣作りし、転々と住居を変えて生活する動物です。そして、家屋の天井裏に棲み付くケースもあり、棲み付かれてしまえば健康被害などの問題から追い出そうとする方が多いのは当然のことです。
忌避剤や燻煙剤は、ネットやホームセンターに薬局など手に入れることはそう難しいものではありませんし、使い方もいたって単純です。ただし、使用の際には注意しなければならないポイントがあります。
例えば、屋根裏に燻煙剤を使用して、アライグマを追い出す事ができ、再侵入させないために侵入経路を閉ざしてしまったとします。その時に、赤ちゃんのアライグマが巣床に残されていれば、いずれ死んでしまいます。そうなると、ダニやウジが枠だけでなく、動物の腐敗臭や死臭などが漂う事にもなります。
また、アライグマは鳥獣保護管理法によって守られている動物ですので、自治体や役所での申請を通さずに殺傷してしまうと、法律違反となり罰を科せられる可能性があるので、ご自分で作業する場合には、気を付けましょう。
まとめ
アライグマは、非常に繁殖力の強い動物ですので、家屋の屋根裏などに棲み付かれて繁殖されてしまうと、駆除作業も一般の方では難しくなります。
知識や技術がないと追い出す作業も非常に困難になりますので、ご自身で作業するのではなく、プロの駆除専門業者へ依頼して対処した方が安全です。お困りの方は、アライグマの救急隊へご相談下さい。