アメリカから輸入された害獣のアライグマの天敵は、なに?

 
動物園でも人気の高いアライグマは、アメリカから輸入されてきた動物になりますが、現在では、野生化し、農作物被害や家屋棲み付きなどの問題を引き起こしています。なぜ、こんなに被害が拡大したのでしょう?今回は、アメリカから輸入された害獣のアライグマの天敵は、なに?についてお伝えします。
 

アメリカから輸入された害獣のアライグマ

 
1970年代にアメリカより日本に輸入されたアライグマは、ペットや動物園で扱われることになったのですが、なかには、動物園から逃げ出したり、ペットとしては獰猛な性格で人に懐かないため捨てられてしまうこともあり、野生化したアライグマが繁殖して問題となっています。
 
また、アライグマが繁殖していく中で、緩やかに個体数が増えていったというよりも、急激に増えていったという印象が強く、環境省などが発表する個体数推定にも発表されていないため、実質どの程度の数のアライグマが生息しているか把握できていません。
 
ですが、農林水産省が発表する資料によると、2021年度のアライグマによる農作物被害額は4億1400万円となっており、5年で2割も増えている状況となるため、個体数が増えている可能性は高いのです。
 

アライグマの天敵は、なに?

 

 
日本で個体数を増やしているアライグマにとって、野生において天敵となる動物は少なく、猛禽類の鷹や鷲にフクロウが最も狩りをする傾向にあります。また、雑食性のクマもいますが、肉食というよりは草食寄りの動物であるため、アライグマを捕食する動物自体が少ないのです。
 
そのため、最もアライグマの天敵となるのは人間なのです。
人間が最もアライグマを捕獲し駆除しています。ただし、それでも被害は大きく縮小はしていませんし、農作物被害額などを見れば年々被害は拡大している状況です。
ですので、今後さらに被害に遭われる方も多くなると思います。
 
だからこそ、駆除を必要としない・棲み付かれない様な対策を講じる事も大切です。
ご自身で行える作業としては、忌避作業や侵入経路を閉ざしたり、家屋の修繕を細かく行っていくことがアライグマからの被害から身を守る手段となるでしょう。
 
また、仮に棲み付かれてしまった場合には、駆除作業は簡単ではないため、プロの駆除専門業者へ依頼し、早期対処してもらうことをおすすめします。
 

まとめ

 
日本においてアライグマの天敵となり得る動物が少ないことから、個体数を増やし全国的に被害を拡大している状況となります。人の力で駆除していかなければ、現在の被害を縮小していくことは難しいでしょう。ただし、実際にどの程度のアライグマが日本に生息しているのかという数値は明確になっていません。しかし、農作物被害額や駆除依頼件数は軒並み増えており、確実に個体数は増えている可能性が高いので、しっかりと忌避作業や駆除作業を行っていかなければならない状況であることに違いはありません。