アライグマも属する生態系に害を与える特定外来生物って何?

 
近年、人間の生活圏にも被害を与えているアライグマなどの害獣は、本来日本には生息していなかった海外から輸入されてきた動物です。今回は、アライグマも属する生態系に害を与える特定外来生物って何?についてお伝えします。
 

特定外来生物って何?

 
特定外来生物とは、生息地域の外から持ち込まれたり、自然分布域を超えて広がったりする外来種になります。その外来種は生態系のバランスに対して害を及ぼす可能性が高いため、非常に問題視されています。
 
アライグマやハクビシンといった動物も特定外来生物に属しており、天敵がいないために過剰に繁殖することがあります。これにより、在来種の生態バランスが崩れ、生態系への脅威が生じます。
 
また、農作物や家畜に害を及ぼすこともあり、農業生産に損害を与えることがあり得るため、見過ごす事の出来ない問題とも言われています。そして、近年ではこれらの害獣が家屋に棲み付くケースがあり、アレルギーなどの発症原因となる病原菌を保有する媒介者となって、人へ拡散させる恐れがあるのです。これにより、人間や動物の健康被害にも繋がる恐れがあります。
 

アライグマなどの特定外来生物の駆除について

 

 
アライグマなどの特定外来生物は、気性が激しいなど在来種よりも食物連鎖の中で強い位置に属するため、在来種と競合した際に、在来種を駆逐し、絶滅に繋がる恐れもあるのです。
 
そのため生態系を保護するためにも、アライグマなどは駆除していかなければならないのですが、特定外来生物や鳥獣保護法に指定されている動物は、勝手に駆除することが許されていません。家屋の屋根裏などに棲み付かれているケースであっても、傷つけたり殺傷してしまうと、罰を科せられる可能性があります。
 
ですので、駆除を自分で行う場合には、自治体や市役所に申請したり、狩猟免許を取得して対処しなければなりません。それらの手続きや試験取得するまでもないという方は、プロの専門業者へ依頼しましょう。
 
プロに依頼することで、捕獲駆除後の清掃や消毒作業に、再度棲み付かれない様にするための侵入経路を塞ぐ作業まで依頼できますので、完全に安全な暮らしを取り戻したいという方はプロに相談することをおすすめします。
 

まとめ

 
アライグマなどの外来生物は近年、その個体数を増やし数多くの問題を引き起こしている状況です。在来種を捕食して絶滅の危機に追いやっていたり、人の家屋に棲み付いてしまっているため、駆除が必要な害獣でもありますが、法によって守られている動物でもあるので、非常に対処が面倒な動物です。被害を拡大しないためにも、プロへ依頼してしっかりと作業を行ってもらう事が非常に大事になるでしょう。