家にネズミが出ても、被害が目に見えなければ駆除せずに放置してしまうことがありますが、これは非常に危険です。ネズミは繁殖力が高く、放置すると数が急速に増え、家や人間に様々な悪影響を与えることがあります。今回は、ネズミが棲み付いた!放置すると大変!人間や家屋に与える被害についてお伝えします。
ネズミを放置するのは危険!
ネズミを放置すると、人間や家屋に以下のような深刻な影響を及ぼす可能性があります。
1. 人間への影響
ネズミは病原菌や寄生虫を持ち運ぶため、放置すると健康被害が発生する恐れがあります。特にネズミに寄生しているノミやダニも問題となります。例えば、イエダニはネズミの体から人間の住環境に移り、刺された人の皮膚が赤く腫れたり、かゆみを伴うことがあります。
また、ネズミはサルモネラ菌やハンタウイルスといった病原菌を運ぶこともあり、食べ物や家具に触れることで感染のリスクが高まります。
さらに、夜間に天井裏で動く音がすることで、ストレスや不眠症を引き起こすことも少なくありません。
2. 家屋への影響
ネズミは柱や壁、家具、配線などをかじる習性があります。これが原因で、家の構造に穴が開いたり、電気配線を損傷して火災が発生するリスクもあります。また、ネズミの糞尿が家中に散らばると、それが腐食の原因になり、結果的に家全体の資産価値が低下することも考えられます。
3. 繁殖による被害の拡大
ネズミの繁殖力は非常に強く、年間に5〜10回、1回あたり6〜10匹の子ネズミを産むことがあります。これにより、放置していると短期間でネズミが増え続けてしまうため、一匹見かけただけでも、すぐに対策を取ることが重要です。
ネズミの痕跡を確認する方法
ネズミの痕跡【ラットサイン】を確認する方法には、以下のようなポイントがあります。ネズミがいるかどうかを確かめる際には、これらの痕跡を探してみましょう。
糞:ネズミの糞は、黒くて小さな米粒のような形をしています。頻繁に通る場所や食べ物の近くに多く見られます。
かじられた跡:家具や電気コード、壁、食べ物の包装などにかじられた痕が残っていることがあります。
巣材:ネズミは柔らかいものを集めて巣を作ります。古新聞、布、段ボール、断熱材などを巣材として使うため、齧られた様な痕が見つかることがあります。
足跡や尾の跡:砂や粉塵に埃が溜まっている場所に、ネズミの足跡や尾の引きずった跡が残っていることがあります。
鳴き声や物音:夜間に天井や壁の中からガサガサという音が聞こえる場合は、ネズミがいる可能性があります。
匂い:ネズミは特有の強いアンモニア臭を持っています。特に多くのネズミがいる場所ではこの匂いが感じられることがあります。
これらの痕跡を見つけた場合、ネズミが棲み付いている可能性が高いです。
特に糞で、ネズミの種類であったり、他の動物と見分けることもできます。
ネズミの種類とフンの特徴
ネズミの種類とその糞の特徴について説明します。日本でよく見られるネズミには、主に3つの種類があり、それぞれの糞の形状や特徴が異なります。
ドブネズミ
特徴:大型のネズミで、体長は約20〜30cm、尾は短め。湿った場所や下水道などでよく見られます。
フンの特徴:ドブネズミの糞は、長さ18~20mm程度で、やや太くて丸みを帯びた形をしています。色は黒褐色です。
クマネズミ
特徴:ドブネズミよりもやや小型で、体長は約15〜20cm。高いところに登るのが得意で、屋根裏や天井に住み着くことが多いです。
フンの特徴:クマネズミの糞は、長さ10~14mm程度で、細長く、両端が尖った形をしています。色は黒か濃い茶色です。
ハツカネズミ
特徴:最も小型で、体長は約6〜10cm。室内や倉庫などに住み、素早く動き回ります。
フンの特徴:ハツカネズミの糞は、長さ3~6mm程度で、非常に小さく、米粒のような形状をしています。色は黒っぽいです。
また、家屋に棲み付くことのある他の動物のフンの特長もご紹介します。
コウモリ
近年、都心部などでも棲み付き被害が拡大しているコウモリの糞はネズミの糞とよく似ています。ただし、触ると崩れやすく、粉々になりやすいです。色は黒っぽく、形状は細長いことが多いためネズミと間違われやすいです。主に天井裏や壁の隙間で見つかることが多く、ネズミの糞と混同されやすいです。
ゴキブリ
ゴキブリのフンも小さく黒い点のように見えることが多く、特にハツカネズミのフンと間違いやすいです。ゴキブリのフンは小さな丸い点や棒状で、非常に小さいのが特徴です。
ネズミの駆除方法
家にネズミがいることが確認できたら、以下の方法で駆除しましょう。
1. 自力での駆除
ホームセンターなどで市販されている駆除アイテムを使用して、自力で駆除を試みることができます。以下は、いくつかの効果的な方法です。
超音波装置:ネズミが嫌がる高周波音を使って追い払う
忌避剤:ネズミが嫌う匂いや成分を含むスプレーや粒剤
粘着シート:通り道に仕掛けて捕獲する
殺そ剤:ネズミを毒殺するための餌
ただし、これらの方法ではネズミの全てを駆除できない場合もあり、再発のリスクがあります。
2. 専門業者に依頼
自力駆除が難しい場合や完全駆除を目指したい場合は、専門の害獣駆除業者に依頼するのが最も確実です。業者に依頼するメリットは、駆除だけでなく再発防止策も同時に講じてもらえる点です。侵入経路を特定し、それをふさぐことで再びネズミが家に侵入するリスクを低減できます。
まとめ
ネズミは繁殖力が強く、放置していると家や人間に甚大な影響を及ぼす可能性があります。健康被害や家の損傷、さらに火災リスクなども高まるため、早めの駆除が重要です。自力での駆除が難しい場合は、専門業者に依頼するのが確実です。家の資産価値を守るためにも、ネズミ問題は軽視せず迅速に対処しましょう。