ハクビシンの退治方法には何が必要?気を付けるべきポイント

 
農作物を荒したり、家屋に棲み付き健康被害や家屋の老朽化を齎す厄介な存在のハクビシンは、近年全国的に生息域を広げて問題視されています。今回は、ハクビシンの退治方法には何が必要?気を付けるべきポイントについてお伝えします。
 

ハクビシンの退治方法

 

 
ハクビシンの退治方法は住宅や農作物の被害を防ぐために重要ですが、鳥獣保護法に従って行う必要があります。ハクビシンは果物や野菜を食べ、屋根裏や倉庫に棲み付き、糞尿による汚染や建物へのダメージを与えるため、早期の対策が求められます。
ハクビシンの退治方法としては、以下の手段があります。
 
忌避剤の使用
ハクビシンが嫌う臭いや味を使った忌避剤は、手軽で効果的な追い出し方法です。スプレータイプや置き型の忌避剤を、屋根裏や侵入しやすい場所に定期的に使用することで、侵入を防ぎます。ただし、忌避剤は一時的な効果しか持たないため、他の対策との併用が必要です。
 
超音波機器の使用
超音波機器はハクビシンの敏感な聴覚を利用し、高周波の音で追い出す方法です。屋根裏や物置に設置することで、ハクビシンが居着くのを防ぐことができます。24時間稼働し続けるため持続的な効果がありますが、音に慣れてしまうこともあるため、他の方法と併用するのが効果的です。
 
燻煙剤の使用
燻煙剤は煙を使ってハクビシンを追い出す方法です。特に屋根裏や物置に棲み付いた場合に有効ですが、煙や化学物質の取り扱いには注意が必要です。燻煙剤を使用する際は火災や健康への影響を避けるため、十分な換気と安全対策が求められます。
 
捕獲トラップの設置
捕獲トラップは直接的な駆除方法ですが、鳥獣保護法に基づいた許可が必要です。箱型トラップなどでハクビシンを捕獲し、適切に処理する必要があります。捕獲後の処理や再侵入を防ぐためにも、自治体や専門業者に相談することをおすすめします。
 

退治後の対策

 

 
ハクビシンを追い出したり、駆除・捕獲して被害が食い止められたと考えるかもしれませんが、その後にもやるべきことがあります。以下が退治後の作業となります。
 
1. 侵入経路を塞ぐ
ハクビシンが再び侵入しないよう、建物の隙間や換気口、屋根裏への侵入経路を徹底的に塞ぐ必要があります。金網や害獣侵入防止用のネットを取り付けることで、再侵入を防止できます。また、木の枝やフェンスなどを定期的に手入れし、ハクビシンが登りやすい環境を排除することも重要です。
 
2. 餌となるものを除去する
ハクビシンは食べ物に引き寄せられるため、ゴミの管理や家庭菜園の整理が重要です。密閉できるゴミ箱を使用し、収穫物の残りやペットのエサは屋外に放置しないようにします。これにより、ハクビシンの再訪を防げます。
 
3. 糞尿の掃除と消毒
ハクビシンが棲み付いた場所には糞尿が残っていることが多く、悪臭や病原菌のリスクを軽減するためにも、徹底的な掃除と消毒が必要です。エタノールや次亜塩素酸ナトリウムを使って糞尿を除去し、使用した道具は適切に処理することが求められます。
 

ハクビシンを退治しないリスク

 
ハクビシンを放置すると、健康や住環境に深刻なリスクを招きます。まず、ハクビシンの体や糞尿には多くの病原体や寄生虫が含まれており、疥癬症や皮膚病、アレルギー反応を引き起こす可能性があります。また、寄生虫の一種であるマダニは、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)など、命に関わる病気を媒介する危険性もあります。
 
さらに、ハクビシンが屋根裏や床下に棲み付くと、木材を傷つけたり、配線をかじったりして建物に損害を与え、悪臭も発生します。これが原因でリフォームが必要になることも多く、修繕費が増大します。早めに駆除や侵入経路の封鎖、清掃を行わなければ、被害は拡大します。
 
健康被害や建物の損傷を防ぐため、ハクビシンを見つけたら、専門業者に依頼して早期に対策を講じることが重要です。
 

専門業者への依頼

 

 
ハクビシンの駆除は、一般の人が自力で行うにはリスクが伴います。まず、ハクビシンは鳥獣保護法で守られており、許可なく駆除することは法律違反です。自治体や保健所に相談し、適切な許可を得て駆除する必要があります。
 
また、ハクビシンは多くの病原体や寄生虫を保有しており、糞尿や体に触れることで感染症のリスクが生じます。適切な防護具や消毒が必要ですが、素人がこれを徹底するのは難しく、誤った処理は健康被害につながる可能性があります。さらに、ハクビシンは穏やかですが、追い詰められると人やペットを襲うこともあり、注意が必要です。
 
こうした理由から、ハクビシンの駆除は専門業者に依頼するのが最も安全で確実な方法となります。
 

まとめ

 
ハクビシンの駆除には、追い出しだけでなく、再侵入を防ぐための対策が不可欠です。忌避剤や超音波機器、トラップなどを活用し、状況に応じて適切な方法を組み合わせることが重要です。自力での駆除が難しい場合は、駆除専門業者へ依頼し、安心して暮らせる生活環境を取り戻せる様にしましょう。