間違えると大変!正しく法律を守ったハクビシンの駆除方法!

 
近年、日本国内でハクビシンの目撃や被害が増加しています。農作物や民家に被害を与えるハクビシンですが、鳥獣保護管理法により守られているため、適切な方法での駆除が必要です。今回は、間違えると大変!正しく法律を守ったハクビシンの駆除方法!についてお伝えします。
 

ハクビシン駆除に関する法律

 

 
ハクビシンは鳥獣保護管理法により守られており、無許可での捕獲や殺傷は違法です。
ただし、自宅に侵入したハクビシンに対しては、忌避剤に燻煙剤を使った追い払い行為や、侵入経路を塞ぐことが可能です。駆除や捕獲を行う場合は、自治体や役所で「有害鳥獣捕獲許可申請」を行うなど、手続きが必要となります。
 

ハクビシンを駆除する手順

 

 
1.箱わなを購入もしくは役所などで借りる
ハクビシンを捕獲する場合には、箱わなを設置するケースが多いのですが、市役所や自治体でも、ハクビシン対策として箱わなを貸し出しているケースがあります。作業するにあたっては、狩猟免許の取得であったり、自治体での申請手続きが必要です。
箱わなを設置する場合「有害鳥獣捕獲許可申請」を提出しなければなりません。手続きは簡単ですし、罠の使い方についても自治体や役所で教えてもらえますので、駆除作業が初めての方は相談してみましょう。
 
2.箱わなの設置
箱わなは、ハクビシンの通り道や侵入経路に設置します。特に、屋根裏に入るための雨樋や木を伝って移動することが多いため、その付近に設置するのが効果的です。餌として「リンゴ」や「バナナ」などの好物を設置すると罠に寄ってきやすくなります。
 
3.追い出し作業
ハクビシンを安全に追い出すために、燻煙剤や木酢液、ハッカ油といった燻煙剤や忌避剤を使います。燻煙剤は、害虫駆除にも効果的で、天井裏などに直接置いて使用します。ハクビシンを追い出したら、消毒や清掃を行った後に侵入経路を塞ぐ作業を行いましょう。
 
4.侵入経路の封鎖
ハクビシンが侵入してきた経路を見つけて、パンチングメタルやコーキング剤で塞ぎます。ハクビシンは屋根や雨樋を使って家に侵入することが多いため、屋根に登っての作業が必要になることがあります。難しい場合は、専門業者に依頼することも検討しましょう。
 
5.餌場の対策と予防
ハクビシンはゴミ置き場や果物の木などを餌場にします。これらを整理し、カプサイシンや木酢液を使ってハクビシンが寄り付かないようにしましょう。特にチリパウダーを使った対策は効果的で、家の外側に振り撒いて忌避効果を持続させることができます。
 

ハクビシンがもたらす被害

 

 
ハクビシンは家や作物に様々な被害をもたらします。放置すると以下のような問題が発生します。
 
騒音被害: ハクビシンが天井裏を歩き回り、夜中に騒音が発生します。
糞尿被害: 糞尿が天井裏に溜まり、悪臭や汚れが発生します。
断熱材の破壊: ハクビシンが巣作りのために断熱材を破壊することがあります。
農作物被害: 庭や農作物がハクビシンに荒らされます。
特に長期間放置すると、糞尿によるダメージで天井板が破損し、室内に落ちてくることもあります。
 

ハクビシンが媒介する病気

 
ハクビシンは、いくつかの病原菌を媒介することがあります。
代表的なものは以下の様なものになります。
 
1.SARSコロナウイルス
ハクビシンはSARS(重症急性呼吸器症候群)の宿主動物として注目されました。2002年から2003年にかけて中国でSARSが流行した際、ハクビシンがウイルスの媒介源である可能性が高いとされました。研究によると、SARSコロナウイルスはハクビシンを経由してヒトに感染したと考えられています。このため、ハクビシンはコロナウイルスの媒介動物として重要視されることがあります。
 
2.レプトスピラ症
ハクビシンはレプトスピラ菌を媒介する可能性があります。レプトスピラ症は動物の尿を通じて感染し、人間に発熱や筋肉痛、腎臓や肝臓の障害を引き起こすことがあります。感染経路としては、ハクビシンの尿に触れるか、汚染された水や土壌に触れることが原因となります。
 
3. サルモネラ菌
ハクビシンはサルモネラ菌を体内に持っている場合があり、糞便や食べ物を介して人間に感染する可能性があります。サルモネラ菌に感染すると、食中毒の原因となり、嘔吐や下痢、発熱などの症状が現れます。
 
4. ノミ・ダニの媒介
ハクビシンの体毛には、ノミやダニが寄生していることが多く、これらの寄生虫が媒介する病気も注意が必要です。特に、イエダニやノミはハクビシンから人間やペットに移り、かゆみや皮膚の炎症、アレルギー反応を引き起こすことがあります。これらの寄生虫を介して、その他の感染症も伝播する可能性があります。
 
5.狂犬病のリスク
ハクビシンが直接狂犬病ウイルスを保持することは稀ですが、野生動物同士の接触を通じて狂犬病を媒介する可能性はゼロではありません。万が一、ハクビシンに咬まれた場合は、狂犬病の予防接種を受けることが推奨されます。
 
これらの病原菌は、直接接触や糞尿に触れることで感染する恐れがあります。早めの駆除が重要です。
 

まとめ

 
ハクビシンは増加傾向にあり、適切な対策が必要です。市役所で罠を借りて合法的に捕獲し、追い出しと侵入経路の封鎖を行うことで、被害を減らすことができます。また、餌場の対策や予防も欠かせません。自力での対策が難しい場合は、専門業者に相談して、安全に駆除を行いましょう。
ハクビシンによる被害でお困りの方は、ハクビシンの救急隊へお問い合わせ下さい。